営業秘密が問題になりやすい、言い換えると、営業秘密として企業の秘密を守るべき業界・業種ごとに例を挙げます。
自社に該当する情報が無いでしょうか。
1. 製造業(特に技術系)
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理由: 製造ノウハウ・配合レシピ・加工技術・装置制御・生産効率改善の手法などが営業秘密に該当
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例: 自動車部品メーカー、電子機器製造、化学メーカー、食品加工業(レシピ含む)
2. IT・ソフトウェア開発業
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理由: ソースコード、アルゴリズム、サービス設計、UI/UX設計、システム構成、内部ツールなどが対象
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リスク: エンジニアの転職・副業による情報持ち出し
3. 研究開発部門のある企業全般
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理由: 研究成果・試験データ・試作品の情報など、特許出願前の段階ではすべて営業秘密
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関連業界: 医薬品・バイオ・素材・電機・重工など
4. 小売・サービス業(顧客情報・価格戦略)
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理由: 顧客リスト・仕入れ価格・割引条件・販売戦略などが営業秘密になる
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例: フランチャイズ本部、コンサル業、BtoB営業、保険代理店、美容業など
5. 飲食業(レシピ・仕入ルート)
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理由: 独自の調理法や仕入れルート、原価情報、商品開発の裏側などが対象になる
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問題例: 料理長や店長の独立時に情報を持ち出すケース
6. 広告・マーケティング・企画業
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理由: クライアントの戦略資料、クリエイティブアイデア、マーケティング施策、提案書など
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リスク: 他社への「使い回し」や転職時の持ち出し
7. 建設・インフラ関連業
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理由: 積算データ、工事手順、安全対策ノウハウ、協力業者リスト、技術資料など
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特に: 入札競争の場面で情報流出が問題に
補足:共通する「営業秘密が狙われる背景」
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人の出入り(転職・退職・外注)が多い
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技術や情報で差別化している
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明文化されていないノウハウが多い
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情報をIT管理していない(紙や口頭で流通)
↑こういった背景があると、営業秘密の問題が生じやすいです。